山響屋の“郷土玩具ざんまい”フェア
[ビブリオテーク4店舗にて巡回]
東京・有楽町/5/15(水) – 5/28(火)
熊本・鶴屋/6/5(水) – 6/17(月)
福岡・天神/6/26(水) – 7/8(月)
大阪・梅田/7/12(金) – 7/25(木)
福岡のとっても素敵な郷土玩具店、「山響(やまびこ)屋」。
店主の瀬川さんが案内する、ユーモアたっぷりの郷土玩具ワールドがビブリオテークにやってくる!
現代のサブカルチャーにも親しむ瀬川さんの自由な視点から、古今のおもしろい郷土玩具を縦横無尽に紹介するビジュアルブック『郷土玩具ざんまい』(淡交社刊)といっしょに、書籍のなかに登場する個性的な郷土玩具たちが、ここぞとばかりに勢ぞろいします。
佐賀|尾崎人形(おざきにんぎょう)
尾崎人形は、佐賀県の神埼町尾崎西分地区でなんと700年以上ものあいだ、時代の流れの中で何度か途絶えながらも復活・継承されてきた歴史ある焼き物の人形です。
写真の一番うしろにぬぼーっと立っているのは「長太郎」。
ちょっとびっくりするのが、これが笛だってこと!ちょっと情けないような表情も良いですが、謎の服装も気になるところ。
熊本|木葉猿(このはざる)
木葉猿は、723年(養老7年)元旦、虎の歯(このは)の里に住んでいた都の落人が、夢枕に立った老翁のお告げを受け、奈良の春日大明神を祀り神社に奉納する祭器を木葉山の赤土を用いて作り、残った土を捨てたところ、それが猿に化けたという伝説から生まれたといわれています。なんともすごい話です。 この木葉猿は、型を使わず指先だけで粘土を捻って作り、素焼きした素朴な玩具で、悪病・災難除け・子孫繁栄などのお守りとしても用いられています。ひとつひとつ手びねりで作られているからこその味わい深さがありますね。
福岡|ヤチコダルマ
欲しいだるまが手に入らないから自分で作ったことがはじまりという、福岡のだるま作家「ヤチコダルマ」さん。写真の[達磨いちダース]は、「福岡のお土産を」という企画で作られたものだそう。桝に12個の達磨が入っていて、ひとつひとつ包み紙でくるまれています。最初の印象はちっちゃー!そしてかわいいー!でした。達磨の表情が一個ずつ違うのも愛らしい…。山響屋の瀬川さんいわく、お土産として配られるように作ったものだけど、全部自分用にしている人が多いとのこと!(笑)そりゃあそうなりますよね!だって全部可愛いんだもの。
今回のフェアでは、このページで紹介した以外にもたくさんの郷土玩具が届く予定になっています。
瀬川さんが紹介する郷土玩具たちは、ふふっと笑顔がこぼれる、なんとも言い難い魅力でいっぱい!
郷土玩具ってこんなのあるんだ!と新しい扉をひらいてくれる、そんなフェアになっています。
ディープですばらしき“郷土玩具”の世界へ、ようこそ!
[書籍のご紹介]
郷土玩具ざんまい
著者:瀬川信太郎
出版社:淡交社 (2020/12/10)
発売日:2020/12/10
価格:1,980円(税込)
単行本(ソフトカバー) 206ページ
ゆるすぎる顔のだるま、絶妙にデフォルメされた招き猫、ヤンチャな姿で踊る福助。九州は福岡の郷土玩具店「山響屋」の店主が紹介する郷土玩具の数々は、ツッコミどころ満載の魅力にあふれるものばかり。「この絵付け、かなりぶっ飛んでますね」「雑そうに見えて、意外と計算されつくしてるのかも」「ブサイクなのになんだかかわいい」など、自身も全国の郷土玩具約1500点を収集し、現代のサブカルチャーにも親しむ著者の自由な視点から、古今のおもしろい郷土玩具を縦横無尽に紹介するビジュアルブック。九州を中心に、北は北海道から南は沖縄まで、全国の個性派郷土玩具約350点が大集合、その魅力を縦横無尽に紹介します。
Profile
瀬川信太郎
1984年(子年)、長崎県南島原市生まれ。高校卒業後、釣りの専門学校に進学するために大阪へ。この頃、エスニック雑貨店で働き出す。30歳手前で大阪を離れ、2015年に独立。福岡に九州の民芸品と郷土玩具を紹介するお店「山響屋」を開店。器をメインに取り扱いながら、店の一角で郷土玩具も売る。開店一周年を過ぎた頃、郷土玩具にシフトチェンジ。今は、全国の郷土玩具を中心に店を営みつつ、だるま絵師としても活動。近年は民謡DJとしての顔を持ち、クラブで盆踊りパーティなどのイベントもしている。